40代の任意保険の選び方|40歳~49歳の相場や保険料を安くする方法などを解説
40代になると、子供が車を運転し始める年齢になります。これまでは自分や配偶者が運転する場合の自動車保険を考えればよかったのですが、40代からは子供が運転する場合のことも考えなくてはなりません。
20歳以下の保険料相場の記事でもお話したように、若い人の保険料は高いです。子供が補償範囲に入ると、保険料は上がります。40代は老後に備えた貯蓄や子供の学費、住宅ローンの支払いなど、負担も大きい時期です。必要な補償はしっかりと付けた上で、できるだけ自動車保険の保険料は安くしていきたいものです。
40代の保険料を安くする方法として、どのようなものがあるのでしょうか。40代の保険の金額を実際に見ながら解説していきます。
【40代の自動車保険相場】40歳以上の保険料はいくら?
40代の自動車保険料はいくらなのでしょうか。実際に損保3社(三井ダイレクト、SBI損保、損保ジャパン)で見積もりを取ってみました。
見積もりの条件と結果は次の通りです。
■見積りした車の基本情報 / 車両 ※個別に設定 / 初度登録年月 2016年12月
■主に運転をする人(記名被保険者)の情報 / 記名被保険者 45歳男性 / 運転免許保有者 本人 / 主な使用地 広島県広島市 / 免許の色 ブルー / 運転者の範囲 家族限定 / 運転者年齢条件 26歳以上補償・35歳以上補償
■自動車保険の内容 / 等級 17等級(見積もり時は16等級) / 事故有係数適用期間 0年 / 使用目的 日常・レジャー / 予想年間走行距離 5,000km超10,000km以下 / 対人賠償保険 無制限 / 対物賠償保険 無制限 / 搭乗者傷害保険 なし / 人身傷害保険 3,000万円(搭乗中のみ補償タイプ) / 車両保険 ※車両ごとに設定 免責5万円-10万円 / 付帯した特約 弁護士費用特約 / 各種割引 新車割引、エコカー割引、インターネット割引、証券不発行割引
※損保ジャパンは、インターネット割引、証券不発行割引がありません。
※SBI損保は、自家用軽四輪乗用車の新車割引がありません。
※エコカー割引が適用されるのは、損保ジャパンと三井ダイレクトです。
※今回の見積もりで、エコカー割引の対象となる車両はトヨタ プリウス、ホンダ フリード、日産 セレナ、スズキ スペーシアです。
※SBI損保では26歳以上補償、損保ジャパンと三井ダイレクトでは35歳以上補償を適用しています。
等級 | 車種 | 型式 | 保険会社 | 車両保険 金額 |
車両保険 一般型 |
車両保険 エコノミー |
車両保険 なし |
料率クラス 2017 |
17等級 | ホンダ N-BOX |
JF1 | 三井ダイレクト | 160万 | 45,710円 | 35,520円 | 25,660円 | – |
SBI損保 | 42,070円 | 32,130円 | 21,410円 | |||||
損保ジャパン | 62,660円 | 48,230円 | 32,210円 | |||||
トヨタ プリウス |
ZVW50 | 三井ダイレクト | 250万 | 63,390円 | 44,770円 | 30,100円 | 車両料率クラス 5 対人料率クラス 4 対物料率クラス 5 傷害料率クラス 4 |
|
SBI損保 | 58,210円 | 40,020円 | 24,950円 | |||||
損保ジャパン | 87,120円 | 62,330円 | 41,260円 | |||||
日産 NOTE |
E12 | 三井ダイレクト | 200万 | 50,190円 | 37,070円 | 27,600円 | 車両料率クラス 3 対人料率クラス 4 対物料率クラス 4 傷害料率クラス 4 |
|
SBI損保 | 44,800円 | 32,700円 | 22,680円 | |||||
損保ジャパン | 70,030円 | 53,020円 | 38,570円 | |||||
ホンダ フリード |
GB7 | 三井ダイレクト | 240万 | 50,290円 | 36,930円 | 27,230円 | 車両料率クラス 3 対人料率クラス 4 対物料率クラス 4 傷害料率クラス 4 |
|
SBI損保 | 45,580円 | 33,060円 | 22,680円 | |||||
損保ジャパン | 69,120円 | 52,050円 | 37,540円 | |||||
日産 セレナ |
GFC27 | 三井ダイレクト | 270万 | 55,120円 | 39,560円 | 27,230円 | 車両料率クラス 4 対人料率クラス 4 対物料率クラス 4 傷害料率クラス 4 |
|
SBI損保 | 50,870円 | 35,460円 | 22,680円 | |||||
損保ジャパン | 76,400円 | 55,390円 | 37,540円 | |||||
スズキ スペーシア |
MK42S | 三井ダイレクト | 165万 | 45,270円 | 35,140円 | 25,300円 | – | |
SBI損保 | 42,290円 | 32,250円 | 21,410円 | |||||
損保ジャパン | 61,200円 | 47,060円 | 31,360円 |
※軽自動車は料率クラスがありません。
自動車保険40代(40歳~49歳)の平均相場
今回の見積もり結果について、損保3社(三井ダイレクト、SBI損保、損保ジャパン)の平均を出しました。40代の場合、自動車保険の平均価格がいくらになるのか。平均相場として、参考にしてみてください。
等級 | 車種 | 型式 | 保険会社 | 車両保険 金額 |
車両保険 一般型 |
車両保険 エコノミー |
車両保険 なし |
17等級 | ホンダ N-BOX |
JF1 | 損保3社 平均 |
160万 | 50,147円 | 38,627円 | 26,427円 |
トヨタ プリウス |
ZVW50 | 250万 | 69,573円 | 49,040円 | 32,103円 | ||
日産 NOTE |
E12 | 200万 | 55,007円 | 40,930円 | 29,617円 | ||
ホンダ フリード |
GB7 | 240万 | 54,997円 | 40,680円 | 29,150円 | ||
日産 セレナ |
GFC27 | 270万 | 60,797円 | 43,470円 | 29,150円 | ||
スズキ スペーシア |
MK42S | 165万 | 49,587円 | 38,150円 | 26,023円 |
40代の任意保険|40代も30代のように保険料は安い
40代の保険料は30代と同様、基本的に安いです。実際に三井ダイレクト損保で、6等級新規の場合の見積もりを取って調べてみました。
○車両 プリウス / ○初度登録年月 2016年12月 / ○免許の色 ブルー / ○事故有係数適用期間 0年 / ○使用目的 日常・レジャー / ○予想年間走行距離 5,000km超10,000km以下 / ○車両保険 250万 免責5万円-10万円
補償範囲 | 年齢 | 年齢条件 | 等級 | 車種 | 車両保険 金額 |
車両保険 一般型 |
車両保険 エコノミー |
車両保険 なし |
本人限定 | 35歳 | 35歳以上補償 | 6等級新規 | トヨタ プリウス |
250万 | 91,440円 | 64,120円 | 43,450円 |
45歳 | 84,690円 | 59,530円 | 39,430円 |
上記のように保険料を比較すると、30代と40代は保険料にそんなに大きな差がないことがわかります。車両保険一般型の場合、35歳と45歳では金額にして6,750円の差となっています。
補償範囲に子供を含めると保険料が高くなるので注意
子供が運転をするなら、自動車保険が必要です。40代である自分の自動車保険に子供を含めるとどうなるのでしょう。
例えば、三井ダイレクト損保の場合、今まで「本人限定」「本人・配偶者限定」といった運転者の補償範囲が、子供を含めた「家族限定」になります。また、運転者の年齢条件が「35歳以上補償」だったものが「年齢を問わず補償(全年齢補償)」になります。
補償の範囲が広がるので、その分、保険料の負担も大きくなっていきます。
運転者の補償範囲と年齢条件が変化すると、どれだけ40代の保険料負担が大きくなるのか。実際に、三井ダイレクト損保で見積もりを取って調べてみました。走行距離や使用目的など見積もりの条件は、すでに述べた30代と40代の保険料比較(プリウス)で用いたものと同じにしています。
運転者の範囲で比較
運転者の範囲を変えた場合の40代自動車保険料です。
補償範囲 | 年齢 | 年齢条件 | 等級 | 車種 | 車両保険 金額 |
車両保険 一般型 |
車両保険 エコノミー |
車両保険 なし |
本人限定 | 45歳 | 35歳以上補償 | 17等級 | トヨタ プリウス |
250万 | 58,170円 | 40,890円 | 27,110円 |
本人・配偶者限定 | 58,780円 | 41,310円 | 27,400円 | |||||
家族限定 | 63,390円 | 44,770円 | 30,100円 |
上記のように、「本人限定」、「本人・配偶者限定」、「家族限定」の保険料を比較すると、「本人限定」と「本人・配偶者限定」に設定した方が、補償範囲が狭い分だけ安くなっていることがわかります。車両保険一般型の場合、「本人限定」と「家族限定」の金額の差は5,220円、「本人・配偶者限定」と「家族限定」の金額の差は4,610円となっています。
年齢条件で比較
年齢条件を変えた場合の40代自動車保険料です。
補償範囲 | 年齢 | 年齢条件 | 等級 | 車種 | 車両保険 金額 |
車両保険 一般型 |
車両保険 エコノミー |
車両保険 なし |
家族限定 | 45歳 | 年齢を問わず補償 | 17等級 | トヨタ プリウス |
250万 | 160,460円 | 106,980円 | 70,350円 |
21歳以上補償 | 93,850円 | 65,700円 | 44,520円 | |||||
35歳以上補償 | 63,390円 | 44,770円 | 30,100円 |
「年齢を問わず補償(全年齢補償)」を選択した時の保険料がかなり高いです。年齢条件が「35歳以上補償」なら安いのですが、20歳以下という事故リスクが高い年代を含めると、40代の保険料負担は大きくなります。「年齢を問わず補償」と「21歳以上補償」との差は66,610円です。
子供が運転をする場合、保険料の高さを考えると「運転は21歳になってから」と決めるのも一つの方法かもしれませんが、それ以外にも安くする方法がいくつかあるので、次にご紹介していきます。
40代の任意保険選び|保険料を安くする方法
40代の自動車保険料を安くするにはどうしたらいいのでしょうか。保険料を安くする方法を解説していきます。
40代は等級を上げていくことが大切
40代の保険料を安くするためには、等級をできるだけ高くすることが大切です。等級によって、保険料の割引率が違ってくるからです。
補償範囲 | 年齢 | 年齢条件 | 等級 | 車種 | 車両保険 金額 |
車両保険 一般型 |
車両保険 エコノミー |
車両保険 なし |
家族限定 | 45歳 | 35歳以上補償 | 17等級 | トヨタ プリウス |
250万 | 63,390円 | 44,770円 | 30,100円 |
20等級 | 50,210円 | 35,360円 | 23,240円 |
上記のように17等級と20等級の保険料を比較すると、20等級はかなり安くなっていることがわかります。等級はたった3つしか違いませんが、車両保険一般型の場合、金額にして13,180円の差が出ています。
20等級の割引率は63%と一番高いものになっています。19等級は割引率55%です。19等級までは等級が1つ上がるごとに1%しか割引率が良くならないのですが、20等級になると一気に8%も割引率がよくなるので、保険料がかなり安くなります。
ノンフリート等級別料率制度とは|自動車保険の保険料はどのようにして決まるのか?
ノンフリート等級制度では、事故リスクに応じた割増引率が設定されています。自動車保険は事故無しで等級を上げていくと、保険料が優遇されるような仕組みになっています。
子供を補償範囲に含めても、20等級であれば、それなりに保険料の値上がりを抑えることができます。
子供に自分の等級を譲ることで保険料を安くする
40代になって高い等級を持っている人は、子供に自分の等級を譲ることで、家族全体としての自動車保険料を安くすることができます。
子供の年齢が若いほど、家族間での等級引継ぎは保険料を安くする上で効果的ですから、一度検討してみるのもいいでしょう。詳細については、下記の記事をご覧ください。
家族間で等級を引継ぎたい【自動車保険】親子で等級を引き継ぐには?
車の料率クラスが高いと保険料も高くなる
自分が乗っている車の料率クラスが高いと保険料が高くなるのをご存知でしょうか。
車両料率クラスとは?【自動車保険の保険料】車によってかなり違います
冒頭でご紹介した40代の保険料見積もり結果では、料率クラスは次のようになっていました。
車両料率クラス 5 対人料率クラス 4 対物料率クラス 5 傷害料率クラス 4
ホンダ フリードの料率クラス
車両料率クラス 3 対人料率クラス 4 対物料率クラス 4 傷害料率クラス 4
車両料率クラスを見ると、プリウス5、フリード3ですから、車両保険の金額はプリウスの方が高くなります。料率クラスが1つ違うと保険料は約1.2倍違ってきます。
人気車種や高級車、スポーツカーなどは、料率クラスが高くなる傾向があります。もし、新しく車を購入するのであれば、料率クラスを意識して自動車選びをするといいでしょう。保険料を安くする上で有効です。
車両保険を見直す
車両保険には、一般型やエコノミー型といった種類があります。自分に必要な補償を選択することで、保険料を安くすることができます。
車両保険とは|エコノミー型や一般型など。車両保険の補償内容について
自動車保険が割高になってしまうのは、車両保険の影響がかなり大きいです。車両保険の費用を抑えることで、保険料がかなり安くなっていきます。
車両保険を付けないという選択もできますが、それは難しいという場合は、一般型ではなく、自損事故や当て逃げの補償がないエコノミー型を選択するといいです。1万円程度は安くなります。
車両を購入したばかりの場合は一般型を選び、3年程度経過したらエコノミー型にするのもいいでしょう。中古車の場合は車両保険を付けずに、修理が必要になったら買い替えるという考えの人もいます。
他にも、車両保険は免責金額(自己負担額)を設定することで安くすることができます。車両保険は加入していても、使わないという人が多いです。車両保険を使うことで等級が下がってしまい、翌年の保険料が上がるのを避けたいと考える人が多いからです。
「修理代が安いなら自腹で直したい」と考える人なら、免責金額を「1回目5万円、2回目10万円」「1回目10万円、2回目10万円」というように設定しておくといいでしょう。車両保険無しに設定しているわけではないので、なにかと安心です。
40代に有利な保険会社に乗り換えることも検討する
事故率が低い40代を優遇してくれる保険会社もあります。40代は、若い人に比べるとスピードを出すこともなく、運転の技術もあるベテランドライバーが多いです。40代に有利な保険会社に乗り換えることで、保険料を安くすることができます。
40代に有利な保険会社については、下記の記事を参考にしてみて下さい。記名被保険者を40代として、19歳の子供がいた場合の保険料の見積もりを実際に取っています。
トヨタ プリウスの保険料はいくら?【損保4社で比較】車両保険って高いの?
自動車保険は保険会社によって、保険料が違います。見積もりを取って保険料を比較することで、安い自動車保険が見つかりやすくなります。
【まとめ】40代の任意保険見直し|保険料を安くする6つのポイント
40代の任意保険見直しのポイントは次の6つです。
- 運転者の範囲を考える
- 年齢条件を考える
- 家族間の等級引継ぎを利用する
- 購入する車両を選ぶ
- 車両保険の見直し
- 40代に有利な保険会社を選ぶ
40代も補償内容を見直したり、自動車保険を別の保険会社に乗り換えたりしていけば保険料は安くなります。いろいろと見積もりを取って、比較検討してみて下さい。
>>自分の保険料をちょっと確認してみる