任意保険|中断証明書の発行から再開まで、手続き方法等を解説

中断証明書とは


生活環境が変化すると、それまで利用していた車に乗らなくなる場合があります。車に乗らないのであれば自動車保険も必要ないわけですが、解約手続きではなく、中断の手続きをすることもできます。

中断した場合、今の等級を次回の新しい保険に適用することができます。「もう車に乗ることはない」と思っていても状況が変われば、また車が必要になるかもしれません。高い等級なのであれば、中断を検討してみて下さい。仮に乗らないままだったとしても、特にデメリットはありません。

中断証明書を発行するために必要な手続きや条件、有効期限などについて解説していきます。

中断証明書とは

中断証明書の発行条件

中断証明書を発行すると、現在の契約の等級を保存できます。

  • 前契約の満期日もしくは解約日までに、車を手放している
  • 前契約の満期日もしくは解約日において、7等級以上である

上記の条件を満たしていれば、中断証明書を発行することができるので、再契約時に現在の等級から再開できます。中断証明書の発行条件である車を手放す理由としては、次の通りです。


車を手放す理由

  • 車を廃車にする
  • 車を譲渡する
  • 車をリース会社に返還する
  • 車検切れとなる
  • 車の一時抹消をした
  • 車が盗難された


車を手放すことなく自動車保険の中断をすることはできません。しかし、下記の場合については、例外的に中断証明書を発行することができます。

  • 長期的な海外渡航(留学、駐在員として勤務など)で、一時的に契約を中断する
  • 妊娠したため、一時的に契約を中断する

保険会社によって取り決めが異なる場合があります。実際に中断が必要になった際には、問い合わせるようにして下さい。

中断証明書を発行するのに必要な書類

中断証明書を発行するのに必要な書類は、次の通りです。

  • 中断する前の自動車保険証書のコピー
  • 前契約車両の廃車や譲渡などを証明する書類
  • 中断証明書発行のための依頼書

「前契約車両の廃車や譲渡などを証明する書類」の例としては、車検証、登録事項証明書、検査記録事項等証明書、売買契約書、リース契約書などがあります。

中断証明書が発行できる期間。いつまでに申し出れば発行してもらえるのか

中断証明書の発行の請求日が、中断した日である解約日または満期日の翌日から数えて13ヶ月以内であれば、中断証明書を発行してもらえます。再発行も可能です。契約を中断した時点の契約者本人が手続きをすることで、再発行してもらえます。

5年以内であれば中断証明書を発行することが可能な保険会社もあります。発行できる期間は保険会社によって異なります。

中断証明書の有効期限。再開できるのはいつまでなのか?

中断証明書には有効期限があります。再開は、中断日の翌日から数えて10年以内、且つ、新しく契約する車を取得したのが過去1年以内であれば可能です。

ただし、すでに述べた海外渡航による中断の場合は、出国日の翌日から数えて10年以内、妊娠による中断の場合は、中断日の翌日から3年以内となっています。

中断証明書を利用して再開する際のその他注意点

中断証明書を使って再開するためには、有効期限の他にも、下記の条件を満たしている必要があります。

  • 新しく契約する車が前契約の車と同一の用途車種であること。

自家用8車種の自動車については、同一とみなします。

自家用8車種の自動車とは、「自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車、自家用小型貨物車、自家用軽四輪貨物車、自家用普通貨物車(最大積載量0.5t以下)、自家用普通貨物車(最大積載量0.5t超2t以下)、特種用途自動車(キャンピングカー)」の自動車のことを言います。普通に家で乗る車であれば、特に気にしなくても大丈夫です。

  • 新しい契約での記名被保険者及び車両所有者は、前契約とそれぞれ同一であること

icon-arrow-circle-right 自動車保険の記名被保険者とは?契約者や所有者との違いや意味が知りたい

例えば、新契約の記名被保険者が、「前契約の記名被保険者の配偶者」「前契約の記名被保険者または配偶者の同居の親族」といった場合は同一とみなされます。

中断証明書は自分だけではなく家族にも使えます。将来、子供や孫が車に乗りたいといったときに使えますから、上手に利用していきたいものです。

再開するのに必要な書類

  • 中断証明書
  • 新しく契約する車の車検証のコピー

中断証明書を利用して、等級を引継ぐ場合は上記の書類が必要になります。

中断証明書を利用して再開するメリットとは

同居の親族、配偶者なら利用可能

中断証明書があることで、7等級以上の優良等級を引継ぐことができます。10代や20代の若者が自動車保険に加入すると保険料がかなり高くなりますが、中断証明書を利用することで保険料を安くすることができます。

10代、20代など、年代別の保険料平均相場については下記の記事をご覧ください。

icon-arrow-circle-right 自動車保険の保険料【平均相場が知りたい】20歳以下・20代・30代・40代・50代など年代別相場のまとめ

例えば、18歳の若者が自動車保険に新規で加入すると、ノンフリート等級の割増率28%が適用されます(新規契約時のノンフリート等級)。しかし、仮に8等級を中断証明書によって引継ぐことができた場合は、割引率40%が適用されますから、その差は68%にもなります。

icon-arrow-circle-right ノンフリート等級別料率制度とは|自動車保険の保険料はどのようにして決まるのか?

他社の中断証明書も利用できる

中断証明書は、前契約と新契約の保険会社が違っても利用することができます。

保険会社ごとに補償内容や保険料が違います。同じ等級でも保険料に差が出ますから、中断証明書を利用して安い保険会社で再開することが可能です。

ただ、保険会社によって、一部共済の中断証明書が使えないなど、取扱いが異なっています。利用の際には、しっかりと確認しておきましょう。


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