レギュラーとハイオクの違いとは【ガソリンの疑問】混ぜても車は大丈夫なのか知りたい

「ガソリンスタンドに行くとレギュラーしか入れたことがない」「ハイオクのことはよくわからない」等々。普段、車を運転していても、ガソリンのことはあまり詳しくないという人が多いと思います。

そこで今回は、レギュラーとハイオクを混ぜて入れてしまったらどうなるのか、ガソリンの違いは何？といったことも含めて、素朴な疑問を解消していきたいと思います。

【ガソリンの違い】レギュラーとハイオクとは？

レギュラーガソリンとハイオクガソリンの違いはオクタン価にあります。

JIS規格により、次のように規定されています。

では、そもそもオクタン価とは一体何のことなのでしょうか。

オクタン価とは、簡単に言うとエンジン内部でのノッキングの起こりにくさ、自己着火のしにくさのことです。オクタン価が高いと発火点が高いので燃えにくい、ということになります。

車のエンジンは、大きなエネルギーを必要とします。ガソリンをいいタイミングで爆発させることで、ピストンが動き、運動エネルギーとなっていきます。

ノッキングとはエンジンが金属性の音や振動を生じさせている現象のことを言います。エンジン内部でガソリンの不完全燃焼が起こると、カンカン、キンキンといった音が聞こえてきます。ノッキングはエンジンにダメージを与える可能性があり、故障の原因にもなります。

ハイオクはすでに述べた通り、オクタン価が高いので、エンジン内部での発火のタイミングがレギュラーガソリンよりも遅いです。つまり、レギュラーに比べるとノッキングしにくいということになります。

エンジンが高性能なものになってくると、空気と燃料を圧縮する力も強くなっていきます。圧縮する比率が高くなればなるほど、パワーがあるエンジンだと言えますが、自然発火も起きやすくなってしまします。

オクタン価が高いハイオクは自己着火しにくく、ノッキングも起こりにくいという特性があるので、高性能なエンジンを搭載しているスポーツカーや高級車といったものに使われています。

近所にガソリンスタンドがいくつかある場合、価格が安いところでいれる人が多いと思います。レギュラーガソリンとハイオクガソリンの価格の差は10円程度です。

もし、燃費効率がいいのであれば、ハイオクを入れようかなと検討する人もいるかもしれません。もしくは、価格が安いのであれば、ハイオクではなくレギュラーを入れようかなと思う人もいるかもしれません。

通常、車の取扱説明書や給油口にはレギュラー車なのかハイオク車なのかが明記されています。なので、その通りに指定されたガソリンを入れるようにしましょう。では、その通りに入れないとどうなるのか。それについては、あとで説明していきます。

車のエンジンは使用するガソリンを決めた上で作られています。レギュラー車にはレギュラーガソリン、ハイオク車にはハイオクガソリンを使うことで、燃費性能が発揮されるということになります。

レギュラーとハイオクを混ぜて使った場合、車のエンジンは大丈夫なのでしょうか。既にお話しているオクタン価から考えると、必要とされるオクタン価以上のガソリンになるのであれば、理論上は混ぜても大丈夫ということになります。実際には、混ぜても特に問題はないという人もいます。

ハイオク車にレギュラーを入れることは、緊急の場合は認められています。なので、エンジンがすぐに壊れるということはありません。

ただ、オクタン価がハイオクよりもレギュラーの方が低いので、不完全燃焼によるノッキングが起きやすくなります。また、燃費効率も悪くなることが多いようです。

いつもレギュラーガソリンを入れていて故障した場合は、保証対象外となることも考えられます。ハイオク車にレギュラーを入れることはおすすめしません。ハイオク車にはハイオクを入れましょう。

レギュラー車にハイオクを入れても、エンジンは故障しません。走行することは可能です。しかし、レギュラーガソリンを使用することを考えて作られている車なので、ハイオクを入れると燃費効率が悪くなる可能性があります。

ハイオクにはエンジン内部をクリーンな環境に保つ洗浄剤が入っています。その効果を期待してハイオクを入れている人もいるようです。しかし、効果が本当にあるのかどうかは定かではありません。

燃費性能が低下する可能性を考えると、レギュラー車にはレギュラーガソリンを入れるのが、一番いいと言えます。

車のことを考えると、指定されたガソリンを使うことが一番いいと言えます。指定されたガソリン以外を使っても特に大きなメリットもありません。ガソリン車にはガソリン、ハイオク車にはハイオクを入れて、愛車を大事にしていきたいものですね。